秋の神学講演会が行われました
9月27日、今年も恒例の秋の神学講演会が行われました。 講師に坂井 純人先生(北米改革長老教会日本中会議長)を迎え、「三位一体論 ―その神学的意義と現代教会の課題― 」と題して講演をしていただきました。
〔講演内容〕
教理史的に正統的三位一体論の形成途上では、経綸的三位一体論の認識が、頌栄としての存在論的三位一体論に結実した。しかし、現代神学では、多くの論者<バルト、ラーナー、モルトマン、パンネンベルク>が、両者の一体的把握を徹底化する。神の存在と御業、救う主体と救われる側の不即不離の関係を強化するためである。しかし、ここから、宣教論上の問題も生じる。いずれの論者にも万人救済論的傾向が強く見られる。この問題を解く鍵は、キリストの位格的結合<キリスト論>と聖霊によるキリストと私達との結合<聖霊論>を区別しつつ、一体的に捉える見方である。そこで、神の主権的恩寵による救いと人の側の責任は共に成り立つ。この緊張関係を見つめる視点が真の三位一体論を構築する上で、重要である。
