文週砲がみた、
デジタルメディアとマスコミの今
大阪キリスト教短期大学客員教授 木俣 正剛 氏
■第一章 自己紹介
週刊誌編集長って怖い人ってイメージ?入院は10回、ピストルで脅されたり、日本刀を目の前で抜かれたりと様々な経験をし、面白い人生を歩んできた普通の人間。そんな木俣氏は週刊誌のデジタル化が進んでいく中で、ニコ動と一緒になって、週刊文集デジタルを作り上げた。そこから、紙ではなくデジタルで買われるようになった。また、最近では、ジャニーズのセクハラ問題の記事(全16回)を書いたチームのトップを務めていた。
■第二章 ジャニーズ問題について
当時はまだ、セクハラは今みたいな大きな騒ぎにはなっていなかった。当時のセクハラ認識は、個人がセクハラをおこなっていた場合、企業が認識していても責任を生むという認識は社会にはなかった。元々は、セクハラ問題だけでなく、深夜労働や若い世代の子たちへの演技指導やダンス指導など、教育面での問題も追求し議論を重ね、改善された。しかし、セクハラ問題について、慎重に取材を行い取材を元に実験まで行い記事にしたが、一審では敗北。 これは、今、世の中でセクハラが問題になっている時に、権力者による幼児あるいは子供に対するセクハラを国の最高決定機関である裁判所が認めないというのはおかしいのではいかと、法曹界の特に女性が怒り、裁判所の裁判のやり方まで変えるという議論になった。その議論から証人が証言しやすいようにビデオ証言や反対尋問では相手弁護士と裁判官だけ部屋に入って行う、ついたてをつけるなどの仕組みを裁判所が考えて実施され、ジャニーズ裁判に勝利。 ダイアモンドオンラインというメディアで厳しく追求しており、木俣が書いた2つの記事はダイアモンドオンライン始まって以来の100万ページビュー突破している。
■第三章 週刊誌は誤解されている
人を取り囲んだ取材は、一切週刊誌は行わない。 週刊誌が取材する方法はたった1つ。それは「手紙」手紙で返事が来るまで待つのが週刊誌の取材方法になる。
■第四章 教育テックとデジタル
この10年で、日本の出版会は変わり、ほとんどの雑誌が衰退した。紙が売れないと売上が上がらない。だが、デジタル化の波を崩すことはできない。しかし、実は世界では、ちゃんとした紙で読みたい方もおり8割のところで止まっている。電子化が大きく進んでいるのが漫画などのエンターテインメントである。今、どこの家庭でもお母さんが孤立している。ネットには怪しい記事もあるがそれを踏まえつつ調べ、子供にどう教育していくかが重要になっている。