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日本初!教育テックコースがきりたんに登場!

「なぜ今、教育テック?」
「テクノロジーって幼児教育に必要なの?」
「今後の展望は?」という疑問に対して詳しくお答えします!

■第一章 人形と演劇の背景を踏まえた文化論

登壇された山形大学客員教授 工学博士 久保田 修介氏によると、文化の定義とは1.一定の環境の下における人間の「生活様式」2.人間が人工的に創作してきた「物質的成果物」3.人間の「精神的活動」であるとした。また3.の「精神的活動」は国によって解釈が異なり、日本の場合「三猿」の意味は「見てはならない」「言ってはならない」「聞いてはならない」だが、ヨーロッパの場合「見なさい」「言いなさい」「聞きなさい」と国によって意味が異なるとした。その上で日本の文化は「集団主義」であり「タテ社会」であること、欧米は「個人主義」であり「ヨコ社会」であると述べた。

■第二章 リカちゃん人形とバービー人形との「比較文化論」

まずリカちゃん人形の世界は”結果として”「集団主義」「タテ社会の文化」を創造しており、リカちゃんが日本で浸透した理由の一つにキャラクター設定や覚えやすいネーミングを例に上げ、リカちゃんの世界は「集団主義」、「タテ社会」であり、これらは”日本の文化”であるとした。 その反面、バービー人形の世界は家族が多く登場するリカちゃんの世界と比較し、父親も母親も登場したことはなく、家族構成も遊びの中には登場しないことを上げ、バービー人形の世界は「個人主義」、「ヨコ社会」であり、”西欧の文化”であると述べた。

■第三章 ドールハウス

どちらの世界にも登場するドールハウスについて、趣味としての最古のドールハウスは、15世紀 南部ドイツのアルブレヒト伯爵が所蔵した1574年制作の4階建てのドールハウスであるとし、現在は17世紀にオランダで作られた「飾り棚型ドールハウス」が源流であるとした。西欧のドールハウスは伝統的に3階4階という”階層構造方式”で製作されていることが多く、19世紀になると「ニュールンベルグ・キッチン」と称されるドールハウスが販売され始めたことを紹介した。 日本を代表するドールハウス「リカちゃんハウス」は、「日本文化」に沿ったスタイルであり、日本文化の象徴的な「吹き抜け屋台方式」であるとして、さらに持ち運びに便利な「縮じみ文化」を反映しているとした上で、人形の家からも”文化の違い”が伺えると述べた。

また日本の文化は、教師は”教科書中心に教えるものが良き先生”、生徒は”教科書を最も暗記できるものが秀才”であるのに対し、キリスト教国の教育システムは、生徒や学生自身が生まれながらに持っている「才能を引き出す」教育であり、これらは潜在能力を引き出す教育、才能や創造性を引き出す教育方針であることを述べ、日本の教育文化は”従来の詰め込み型教育からの脱皮が必要”であると強く述べた。
その上で人間が持つ本来の能力や創造性である「潜在能力をどのようにして開花させるか」が重要であるとし、これらは「ライフマネジメント」の実践に繋がるとした。