大阪キリスト教短期大学 子どもを愛する保育者を育てる

大阪キリスト教学院 大阪キリスト教短期大学 幼児教育学科

2021年3月11日卒業礼拝・
大阪女学院大学・短期大学学長
加藤映子先生のメッセージ

 

大阪キリスト教短期大学での学びを終え、卒業する皆さんに心よりお祝い申し上げます。私は大阪女学院大学・短期大学の学長の加藤映子です。
この度、皆さんの卒業礼拝でお話をすることを大変嬉しく思って準備してきました。

皆さんと私にはいくつもの共通点があります。まず、私も短期大学で学びました。出身は大阪女学院短期大学で、20歳で社会に巣立つました。また、同じキリスト教系の学校で学んだということです。
そして、私は子どもがどのように言語を習得していくかを専門としています。ですから、幼児教育を学ばれた皆さんと同様に私も子どもの発達心理、特に、言語発達を研究しています。
留学していた頃は、週に1回大学の付属幼稚園で観察を行い、アメリカの保育と日本の保育の違いに驚きました。
特に、絵本の読み聞かせの方法の違いや、どのような読み聞かせ方が子どもの言語を育むかを研究しています。
 

〈マックス・ルケード 「たいせつなきみ」〉

このようなバックグラウンドを持つ私から、本日は皆さんと1冊の絵本を読みたいと思います。
作者はアメリカ テネシー州の牧師、Max Lucadeとい方です。私はこの方の絵本を自分の教会の礼拝で知りましたが、何冊も「神様の愛」がわかる絵本を出版され、日本語にも翻訳されています。

皆さんは卒業後保育や幼児教育という尊い仕事に就かれます。最近ですが、引っ越しのため1歳から3年間お世話になった保育園とお別れする最後の日のことを、私の教え子がインスタにアップしていました。
「1歳からお世話になり、育児を助けてもらい、イヤイヤ期も一緒に乗り越えてもらい、知らない間にトイレもできるようになっていて、絵も上手に描けるようになっていた」という先生方への感謝の気持ちを書いていました。皆さん自身が20歳という年齢で、小さな子どもの保育を担当するというのは大変なことですよね。
先輩の先生方から教わりながら、徐々に慣れていくのだろうけれど、ベテランになったとしても、子どもたちと接する上で忘れてはならないことが、この「たいせつなきみ」に描かれていると思います。

では、読みますね。You Are Special という原題の「たいせつなきみ」 です。

〈あなたはあなたらしくていい〉

この絵本から皆さんは、何を感じたでしょうか?私はいくつかのことを考えました。

まず、私もパンチネロのように、コンプレックスの塊でした。自分からやりたいといって始めたピアノも小学校高学年でドロップアウト、受験勉強も得意というわけではありませんでした。
しかし、皆さんと同じキリスト教学校で学ぶ中で、絵本に登場するルシアのように「神様の愛」というか、「自分と他の人を比べる必要はない」ということに気づいたのです。
「あなたはあなたらしくあっていいのよ」ということを日々の礼拝や先生方から学んだように思います。皆さんならこのエリという人物が誰だかわかりますよね?
エリの工房を出ようとした時に、パンチネロが、「あれは本当だ」と神様の言ったことを信じた時に、ダメシールが剥がれ落ちました。
また、エリは「ダメシールがくっつくのは自分自身だ」と言ってましたよね。ですから、このコンプレックスといのは自分自身が作り上げているものではないでしょうか。

また、自分が変わりたいと思うなら、勇気を持つということではないでしょうか?パンチネロは勇気を持ってエリに会いに行ったのです。

さらに、皆さんは、これたくさんの子どもたちと出会うことになるでしょう。
私も毎年250名の学生と出会います。いろんな学生がいるし、ひとりひとり違うということをいつも思います。皆さんが出会う人々は、大人ではなく「小さな人」ですよね。
でも、生まれた時から一人ひとりが違う人格を持っているということを忘れてはいけません。
皆さんが子どもの発達を学んできたように、特に小さい時は違いが大きく、できること、できないことがはっきりわかるでしょう。
しかし、この絵本は一人、ひとりありのままでいいのですよ。神様はそのようにお造りになったのですよ。そして、そのことは神様がご存知なので安心していいのですよとこの絵本は伝えているのです。

〈私の目には、あなたは高価で尊い〉

最後になりますが、聖書を通して私たちに語られていることは、「神様はわたしたち一人ひとりを愛しておられる」ということです。

本日の聖書箇所は イザヤ書43章4節「私の目には、あなたは高価で尊い。私はあなたを愛している。」です。

ですから、大学を卒業し、これからいろいなことに直面したとしても、「神様が共にいてくださる」ということを心にとめておきましょう。
大阪キリスト教短期大学で学んだこと、健康が守られたこと、友達ができたこと、全て神様の恵みです。
そして、祈るということ、神様に委ねるということ。この1年私たちにとって苦しく辛い1年でしたし、まだまだこの我慢が続くように思います。
そんな時はパンチネロのように「神様、助けてください」と祈りましょう。そして、できた事を神様に感謝することを忘れてはいけません。

皆さんは、保育や幼児教育に携わる中で、絵本を読むこともあるでしょう。Max Lucadeさんの絵本も読んでもらえたらと思います。
また、子どもの思考力、読解力、伝える力を育絵本の読み方ですが、私が昨年の秋に出版した「ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ」を参考にしてもらえたらと思います。
大阪キリスト教短期大学の図書館にも1冊寄贈しておきます。

改めて、ご卒業おめでとうございます。
皆さんの学業の修了と門出に向けて一言お祈りします。

 

いつも天にあって私たちを導いて下さる主なる神様、

大阪キリスト教短期大学での学びを終え、巣立つ卒業生の皆を祝福してくださりありがとうございます。
キリスト教学校での学びが、今後の生活や仕事の中で、あなたの御心に叶うものとなりますように導いてください。保育や幼児教育という尊い仕事に関わる人々の上にあなたの豊かな恵みがありますように。
今まで導いてこられた教職員の上にあなたの豊かな祝福がありますように。この小さき祈りと感謝を主イエスキリストの御名を通して御前にお捧げいたします。アーメン